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記事一覧
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「いじめをノックアウト」どころか判定勝ちですらない
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前回、 横田順彌氏への追悼文の中で「いじめをノックアウト」というタイトルは同氏の文学にこそ相応しいと述べた。
それでは上記のタイトルで放映されているさる番組にはどうなのか?ということであるが、筆者には正直なところ今一つ腑に落ちないところもある。
もちろん、「いじめ」をテーマにした番組を放映していること自体は評価すべきであるし、出来るだけ子供目線で捉えようとする意図もあることは理解できる。
しかし、納得できるような話は少ない。
それはレギュラー出演者が女性で、我々男性とではいじめに対する受け止め方が異なっているからなのか?
それとも筆者の感覚が古臭いのか?
今の子供たちはどう感じているのであろうか。
もちろん、この番組を肯定的に受け止めている子供たちがいるというのであれば、それは意味のあることなのだろうが、もし筆者が例えば中学生くらいの頃にこの番組を見てもおそらくはほとんど感銘を受けなかったのではないのか、という気がする。
何ともつかみどころがない感想を書いているが、これだけは看過できない、と思っていた回が以前にあった。
いじめへの教師の介入について取り上げていたが、「割り込んで入って来てもむだ」「子供同士の問題に勝手に大人が入ってきたら、じゃまだし、逆にひどくなるから」という子供たちの声か紹介されていた。これに対する番組でのコメントは
「関わるなら最初から関わってくれ。とちゅうで気づいて大ごとにして、わかってないのに口出しされても何も解決しない。そういうことなんだろうな」と高橋さん。「やっぱり、見ていてほしいというのがいちばん。見ていてくれるってすごくうれしいことなんですよ。『点数上がったな』とか『髪(かみ)切ったのか』とか言ってくれてる先生だったら、『大丈夫か』って言われて『実は…』って言えるけど、その関係性つくってないのにとつぜん『いじめられてるのか?』って言われても、『いや』となるのは当たり前だと思う。だから、お前のことちゃんと見てるよというのを先生は出してあげるべきだなと思う」。あげるべきだなと思う」
http://www2.nhk.or.jp/school/movie/outline.cgi?das_id=D0005170369_00000
どうしても引っかかていたのは、「関係性つくってないのにとつぜん「いじめられているのか?」って言われても「いや」となるのは当たり前だと思う」という箇所である。「点数が上がったな」「髪の毛切ったじゃん」とか普段から言ってなければ、いじめに介入してはいけないということなのだろうか?
いじめを放置し、自殺などの最悪な事態になれば、学校側の監督責任が問われるのは、 数々の裁判での判例が証明している。
例えば、筆者が傍聴してきた神奈川県津久井町(現・相模原市)での事例のように
(参考:菊池道人 津久井町いじめ自殺事件http://www5e.biglobe.ne.jp/~manabi/4.htm)
この出演者は、普段からの教師と生徒のコミュニケーションの大切さを説いたつもりなのだろうが、教師にも色々なタイプがいる。日常は子供たちに無関心なように見えても、それはあくまでも外観的なものである場合もあるはずだ。
親しげに話しかけてくる先生だけが良い先生なのか。
無関心なように見える人が関心を持つようになるのは余程重大なことなのだ、という認識の仕方はないのか。
筆者の学校時代の記憶でも、温厚な先生が本気で怒った時は、普段から厳しい先生よりも怖かったという印象がある。子供たちはそうした姿を見て、
「あの先生、いつもはおとなしいけど結構熱いところもあるな」とか「無愛想だけど本当は優しい人なんだな」などと人間観察力を身につけることもある。
もし筆者自身が中学生ぐらいの頃、普段は嫌味だなと思っていた先生から「お前大丈夫なのか」と声をかけられたならば、その場では「いえ、別に」というような反応をしたであろうが、少なくともその先生に対しての印象は変わると思う。卒業してから何年かして「あの先生はいい先生だった」と思うようになるかもしれない。
外部からの介入を拒絶することで事態がとどめようもなく悪化する例は大人の世界では枚挙に暇がない。
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