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記事一覧
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ネットでのいじめ防止には:
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最近のいじめにおける特徴の一つはSNSを使ったものが多い。 例えば、LINEでの返信が遅い子供に対して集中的ないやがらせがあるという。
子供たちに限らず、大人のものと思われる書き込みにも、思考の足跡が乏しいような刹那的な文があるのがネット上によく見受けられる。
思考と表現はあたかも植物の根と葉や花とのような関係である。
それはネット上に於いても例外ではないはずだが、現実には深く考えることよりも、迅速な反応が重視されるような傾向が強いようだ。そうしたことが子供の世界に於けるいじめに反映されているのであろう。
たがらといって、ネット社会を完全否定するつもりは毛頭ないが、思考の重要性を再確認するために、今一度、紙媒体の世界でのことを振り返ってみたい。
早稲田大学野球部の初代監督で野球評論家としても活躍、「学生野球の父」と呼ばれた飛田穂洲氏は毛筆で原稿を書いていたが、硯で墨をすりながら、文章の構成を考えていた。執筆を始める前の思考の時間を大切にしていたのである。
余談だが、この話を筆者にご教示くださった相田暢一氏は、早大野球部マネージャとして昭和18年の出陣学徒壮行の早慶戦開催に尽力、戦後は早大監督、東京六大学野球や甲子園大会の審判員、六大学野球連盟の先輩理事などを務められ、野球殿堂入りも果たされたが、同氏の毛筆による美しく力強い書体の宛名での年賀状を筆者も毎年お送り頂いた。
これも恩師である飛田先生の薫陶ゆえでもあったのか。今となっては、他日、冥土にてお会いできる折に確かめるしかないであろう。
飛田氏の数ある名著の一つ「熱球三十年」に「戦術技術は新しく、精神は古く」というモットーが書かれてあった。
文章を伝達する技術はインターネットの普及で格段に進歩した。しかし、それに精神を伴わせるには時間というものも絶対に必要なはずだ。
手書きであれ、パソコンやスマホへの入力であれ、思考の時間は決して欠かすべきではない。
筆者は書道の心得はないが、パソコンに向かう前には文章の構成等について考える時間を必ず設けるようにしている。この文もそうだが、一度入力した文章をデータとして保存し、少し日数が経ってから推敲するようにしている。
メールへの返信も少し間を置いてからにすることを原則とし、即答は緊急を要する事務連絡の場合のみにしている。
文を作る前、発表する前の思考の大切さを学校やパソコン教室などで徹底的に指導することが肝要なはずである。「己の欲せざるところを人に施すなかれ」(「論語」より)の精神も大切!
菊池道人(きくち みちと)
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